自分で自分を埋めるということ〜満たされないあなた、セッション業を仕事にしたいあなたへ〜

こんにちは、神代です。

さて、人間関係において、あなたは「誰かに満たしてもらおう」と思うことはありますか?

満たされないときに「つい他人に満たしてもらうことを求めてしまう」ということは、人間であればついついやってしまうこと。

それがいけないというわけではないのですが、私はそれによって「100%ちゃんと満足できた!」と言っている人の話は一人も聞いたことがありません(笑)

なぜなら「自分」とは「自分で自分を埋める」ことでしか基本的に埋まらないから。

その状態で他人からいくらもらっても結局は受け取れないんですね。

というわけで。

今回の記事では、「自分で自分を埋める」ことの大切さと、その具体的な方法について書いてみたいと思います。

また、「相談に乗る仕事をしたい(カウンセリング、相談、コーチン・教育などなど)」と思う方は、人一倍『自分が満たされている』ことが重要なので、それに関しても一緒にお話しさせてもらいますよ!

 

埋まっていない感覚があるあなたに、試して欲しいこと

まずは外側から埋めようとするのをやめる

自分のことが好きでなかったり、誰かに認めて欲しいと、どうしても「人から認められたり、成果やお金、見た目などの外的要因で満たされよう」としてしまうもの。

でも、それは一時的な満足感しかもたらしません。例えば、賞賛を得てもすぐに「もっと欲しい」と感じたり、賞賛を得れば得るほど「それを貰い続けなければ不安」になってしまったりと、どうしても『認めてもらう』ことに振り回されてしまうために、疲弊してしまうんですね。

大事なのは、他人からではなくて「自分対自分で埋めることが出来ているか」。

というわけで思い当たる場合は、「他人から」をひとまず置いておいて、「何もない今の自分」を自分で認めることに取り掛かってみましょう。

 

自己肯定のスタートは、「自分を好きになる」ではなく「感情を認める」

さて、「何でもない自分」を認めると聞いて「そんなの、簡単に出来たら世話ないよ!自分が嫌いなんだから、認められてないのに!」と思うかもしれません。

ですが、自分を認めるというのは「自分という存在を好きになる」ということでは決してないんですね。

ここで認める「自分」とは何かというと、『感情』のこと。

私たちは、「何かが起きた時に、外部からの刺激を受けて、何かの感情が発生する』という『今』、を繰り返して生きています。

よく誤解されるのですが、この『発生した感情』は天気のようなもので、自分でコントロールすることが出来ません。例えば、食べ物を舌にのせた時『美味しい』と思うか、『まずい』と思うかは自分の意志とは関係ありませんよね。

『発生した感情をどのように扱うか』は確かにあなたの責任です。ですが、『刺激に対してどう反応するか』は、あなたのコントロールできない事象。自分を肯定するとは『この発生した感情を、そのまま認める』ということなんです。

 

自己肯定の鉄則は「対処せず、受理する」

また、大事なポイントのひとつが

『感情を認める以上のことは、一旦しなくてよい』

ということ。

 

人は、感情が生まれた時、どうしてもそれに対処しようとします。

「嫌だな」と思ったら、「こうしたら解決できるよ」と解消しようとしたり、「そんなことおもっちゃダメ」と否定したり、「嫌なの?そしたら今すぐ相手を殴ってやろう!」とその声に直接従おうとします。

ですが、「感情を認める」とは、「そうなんだね、そう思っているんだね」とただ受け入れることなんです。

私はこれを『受理』と呼んでいるのですが、実はこの『どうにかしてあげよう』というよりも、『思ったものを、思ったままで認知してあげる』という受理は、強烈な自己肯定効果をもたらすのですね。

 

大事なのは「相手の言うとおりのことをする」より「相手の気持ちを理解しようとする姿勢」

イメージしにくいと思いますので、ここでちょっとたとえ話です。

 

先日、うちの子供が「お菓子買ってよー!!」とスーパーの売り場で大暴れしました(笑)

私だって子供は可愛いのですが「よし、買ってあげよう」とはなりません。なぜかというと「駄々をこねるたびに買ってあげる、ということが習慣化すると、本人のために良くない」から。

相手が求めていることを埋める=相手のためになる、相手を大事にしているということではないんですね。

というわけで「買ってあげるよ」とは言えないのですが、でも「あなたのことはちゃんと大事に思っているよ」という姿勢は伝えたいわけです。

ということで私は「なるほど、お菓子を買ってほしいのね、そういう風に思っているのね、うんうん」「今は買えないけど、今日はこういう理由があるからで、また今度変えそうなときは買おうね」と言いました。

そうすると子供は、まだちょっとぶつくさ言いながらも(笑)、落ち着いてはくれたんですね。

というのも、「自分に従ってくれたかどうか」よりも「自分の気持ちをちゃんと聞こうとしてくれて、認めてくれた」という感覚が得られるから

子どもにとっても「自分の言う通りに動いてくれたか」よりも「自分に注意を向けてくれて、気持ちを理解しようとしているか」のほうがずっと大事なんですね。

 

さて、自分対自分もこれと一緒。

対応しようとするのではなくて、「気持ちをちゃんと聞こうとする、その気持ちを感じることを認めてあげる」というところだけにまずはよく集中しましょう。

というわけで、『自分が嫌い!』という人は、まず「自分が嫌いだと思っているのね、よしよし」とそれを受理してあげることから始めてください。

 

の過程で『ほんとは好きになりたいけどなれない』ということが出てきたら、それも受理します。

「親が大事にしてくれなかったから、好きになれないんだ」という気持ちが出てきたら、それも受理します。

「でも今のままじゃダメなんじゃないかと焦ってもいる」という気持ちが出てきたら、それも受理します。

「なんだかんだ好きかもしれない」という気持ちが出てきたら、それも受理します。

「自分と向き合うのは面倒だ、やりたくない」という気持ちも、受理します。

・・・という風に、片っ端から受理して回る、ということから、「自分を受け入れる」ということが始まるんですね。

矛盾する感情が出てきても、自分にとって都合の悪い感情が出てきても、「別に対処しなくていい」のですから、大丈夫!

気前よくどんどん「受理」してあげましょう。

ちなみに「自分を受け入れる」ということについては、自己肯定感をあげるというテーマで配信をしていた、こちらの音声配信で色々コンテンツをお届けしていましたので、良かったら気になるところだけでも、聞いてみてくださいね!

 

提供者になりたいなら「まあ埋まっている」では不十分

自分に出来ないことは、クライアントさんにもできない

さて、続いては、人を高める仕事(相談に乗る、カウンセリングをする、コーチングをする、教育をする…というようなお仕事全般)につきたい、またはついているという人へのお話。

そういう仕事をしたいのであれば、人一倍「自分が自分を埋められている」ということがたいへん重要になります。

なぜなら「人は、自分対自分でできないことは、他人には出来ないから」!

自分に寄り添えない人は、クライアントさんにも寄り添えません。

自分を認められない人は、クライアントさんも認められません。

自分を応援できない人は、クライアントさんも応援できません。

なので、そういった仕事をしたいのなら、「クライアントさんにしたいことは、自分対自分でだいたい出来ている」ということが必要なのです。

 

なぜ「まあまあ満たされている」状態では足りないのか

さて、ここで

「自分対自分で出来ないことは人に出来ない」のはわかったけれど、『「人一倍自分を満たす」必要があるのはなぜ?普通のレベルじゃなぜだめなの?』という疑問が湧くかもしれません。

 

それについてのひとつのお答えは…

『人は、クライアントさんに対して、エゴを発揮しやすいから』!

 

例えば、人ってイライラしていると「自分の子供」や「部下」や「店員さん」などの、自分より”弱い立場”の人に対して当たりやすいと言われます。これは、ご自身を振り返ってもなんとなく理解しやすいのではないでしょうか。

人は、埋まっていないモノがあるときに、無意識に自分より弱い立場の人に、それを解消させようとしてしまう傾向があるんです。

「セッションする人」と「クライアントさん」は疑似的な親子関係とも言えます。なので、自分の中に満たされていない部分があると、通常の生活では出てこないような小さなものも、クライアントさんに対しては向けてしまう、ということがよくあるんですよね。

その結果、「クライアントさんからの感謝や評価を無意識に求めすぎて、それに振り回されてしまう」「自分を埋めるためにクライエントさんを利用してしまう」ということが多々あるのです。

セッションをする人は「クライアントさんよりも長期的な視点で、その人のためになること」を考える必要があります。ですが、これらのエゴがあると、それが適切に出来なくなってしまうんですね。

というわけで、セッションを仕事にしたい人は「しっかり自分を満たす」「自分のエゴを埋めたり、自覚しておく」ことが必要不可欠なわけです。

 

配偶者との関係は、提供者としてのバロメーター

さて、では「セッション業をするにあたって、ある程度必要なレベルまで埋まっているのか」ということをチェックするために、わかりやすいバロメーターがあります。

それは、配偶者との関係!(パートナーがいない人はすいません)

自分と配偶者の関係とは、言ってみれば「自分の中の女性性(感情)と男性性(思考)」がどの程度調和しているのかを客観的に見るための、非常にわかりやすい部分なのです。

ということで、気になる人は、以下のチェックをしてみましょう。

 

①配偶者との関係に点数をつけるなら何点ですか?

②相手に対して、言いにくいことも勇気を出して話せますか?また、相手が「自分にとって都合の悪いこと」を言ってきたとき、建設的に話しあえる感覚がありますか?

③お互いに関心を持ち、尊敬し合えている感覚はありますか?

 

①に関しては、60点以上くらいは欲しいところです。②③について「うっ…、それは…」という感覚がある方は…

おめでとうございます!!(笑)

あなたその部分に向き合えば、セッション業をするものとして、もっともっと深いレベルのことが出来るようになるという「伸びしろ」。

是非、その部分を掘り下げてみてくださいね。

 

自分を埋めることは、すべての土台

ということで、今回のまとめはこちらです。

まとめ

・他人や外的要因(成果、賞賛、お金など)で自分を満たそうとしても、根本的な充足感は得られない。自分自身で自分を受け入れることでしか得られない。

・自分を好きになる必要はない。「今感じている感情」をそのまま受け入れる。対処ではなく受理を意識しよう。

・カウンセリングやコーチングなどの仕事をするなら、普通以上に自分が満たされていなければならない。「クライアントにしてあげたいこと」を自分自身でできている必要がある。また、不足があると、無意識にクライアントに自分のエゴを投影してしまうため、満足のいく仕事ができなくなることがある。

・セッション業を仕事にしたい人は、自分の内面を知る指標として、パートナーとの関係性をチェックしてみてね。

さて、あなたのお役に立ちそうな部分はありましたか?

自分を埋めることは、人生全般の満足度や人に対するプラスの影響力を向上させるために欠かせない部分。

「そうは言っても自分ではできないよ」「モヤモヤする感覚があって、上手く先に進めない」…そんなあなたも、マゼンティークが喜んでサポートいたします!

ピンと来たときにはぜひ遊びにいらしてくださいね。

マゼンティークは必要なあなたのお越しを、いつでもお待ちしております!

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