こんにちは、神代です(*^^*)
当サロンでは「自分を見つめる」「向き合う」という『内観』を激推し(笑)しておりますが、『自分を見つめるって具体的にどんなことをするの?」と想像ができない方も多いと思います。
そこで、今回は、具体的な事例を挙げて、「スタンダードな内観の手順」をご説明します(^^♪
注1)以下はあくまでも「スタンダードな手順に則った、一つの解釈」ですので、すべての人がこれに当てはまるというわけではありません。また、この解釈に納得がいかず、傷ついたり、否定されたと感じてしまう方も中にはいらっしゃるかもしれません。その場合は、「これはあくまで一つの意見であり、絶対の正解ではない」ととらえ、必要だと思った場合のみ読み進めてください。
注2)今回は解説しやすいよう、「手順を追った」やり方を紹介していますが、実際のセッションでは異なる方法をとることも多いです。
内観は、スタンダードなものの場合、
①困っていること、支障が出ている事実がある
②そこからブロックを特定する
③ブロックを自覚したうえで、どうしたいかを決める
④行動して変化する
という手順を取ります。
それでは順を追ってみてみましょう。
「干渉する母親」のブロックの場合
さて、今回は「自分の生活に、強く母が干渉してくる」という例を用います。
これは実際に、持っている方が非常に多いブロックです。
具体的には…
自分が母親をいつもフォローする目に合う。自分がやりたい仕事をやろうと思っても「そんなのは向いていないからやめなさい」と言われる。好きなことをやろうと思ったら母親が体調を崩してそのケアをしなければいけない羽目になったりする。自分のSNSをことあるごとに見て苦言を呈してきたり、干渉されたくないことをあれこれ言われる。いつもネガティブなことばかり言い、話しても聞く耳を持ってくれない。こちらがNOといってもかえって大騒ぎになるから、こちらが合わせるしかない…
といった感じです。
このせいで、「生活に支障が出ている、ザワザワして仕方ない、やりたいことができないので何とかしたい」というときに、人は内観の入り口に立つことができます。
一般的な考えだと「困った母親をもって、どうしようもない」とか「自分の人生はいつもこういう羽目になってしまう」という風に、『自分以外の外部要因のせい』ととらえます。
しかし、マゼンティークの内観では、ここで、『人生のすべての事案は、自分の潜在意識が引き起こしている』ととらえます。
つまり、「母親のせいで制限されている」「人生がうまくいかない」ではなく「自分が頼んで母親がその役をやってもらっている」「人生が自分にこれを何らかのポジティブな理由があって与えてくれている」と考えるのです。
さて、ここで少し解説を加えます。
この「自分が自分の人生を作っている」という視点に立てるかどうか。
これがまず内観における一つ目の関門になります。この「自分が引き起こしている」という立場にいったん立つことが、どうしても受け入れられないという方もいます。
「こんなつらい思いを、望んでしているわけがない!」とか「じゃあ、私のせいだっていうのか!」というような、自分を否定されたような気持になってしまうのかもしれません。
しかし、これは「だからあなたの自業自得ですよ、あなたが悪いんですよ」という意味ではないのです。問題が「外部要因」によるなら、振り回されるしかないですが、「自分が引き起こしたもの」とすることができれば、「自分次第で変えることができる事案になる」のです。なぜなら、人間が変えられるのは自分だけで、相手や環境を変えることはできないからです。
ですから、抵抗のある方も、内観を試みたいと考えるのであれば、「自分に非がある」という意味ではなく、「物事を解決に導ける一つのテクニックとして、一旦そういう見方に立つ」と捉えるとよいのではと思います。それができない場合は、内観を進めることは難しいですし、また、「今は無理に行う必要がない時期」であるのかもしれません。
さて、話を戻します。
それでは「自分が頼んで母親がその役をやってもらっている」という前提で、「何のために母親にその役を頼んでいるのか?」という視点から、このブロックを掘り下げていきます。
すると、だいたいこの3パターンのどれかに当てはまります(ほとんどの方が、複数に該当します)。
①愛情表現である:
それをしてもらうことで愛を確かめている
②実はこれをされることでメリットを得ている:
これを何かの理由にしている、この問題にかまけて都合の悪いことから目をそらしている、この体験そのものを実は楽しんでいる、必要な学びとして進んで経験している
③相手が自分の鏡になってくれている:
「自分が誰かに同じことをしている」ことを実演してみせてくれている
上から順番に解説していきますね。
①愛情表現である
実は、「干渉」などの「ネガティブなつながり方」が【愛情表現のテンプレート】になっている人はかなり多いです。
「そんな心地よくないものが愛情のはずはない!」と思うかもしれませんが、実は、人は「自分が親にされたことを愛情だと無意識に解釈する生き物」であるのです。
例えば、親に過干渉にされた子は、それを嫌がりながらも「干渉される=愛」だととらえます。親が忙しく、物を買い与えられることで愛情を示されて育った子は、「ものを買い与えること=愛」だととらえます。
そして、それに苦痛や寂しさを感じたとしても、それがかえって「これだけ苦しいってことは、それだけ相手のことが好きなんだ!」というように、「自分が必要する強い刺激」として潜在意識がとらえることも多いのです。それゆえに、「もっとこの感情で人とつながりたい」「この感情を味合わせてほしい」と潜在意識が求め、その状況を引き起こす…という場合があります。
人は、自分の【愛のテンプレート】を普段は自覚しません。それが当たり前のものとして生きているので、その特別性を意識することができないのです。しかし、テンプレートは、いいものも悪いものも、大切な人との関係性で必ず再生されます。
例えば今回の例であれば、パートナーや親しい友達、仕事の重要人物などの『自分の人生にとって影響が大きい人』や『自分が大好きな人』に、「ついつい干渉した」「不当に干渉された」というトラブルを抱えているはずです。
さて、ここで「干渉=愛」というテンプレートを自覚することができれば、「このルールを今までは採用してきたけれど、変えたいと思うか?」という選択肢が現れます。その中で、「もし変えたいなら、自分から進んで書き換える」という作業ができるわけです。
さて、内観では、この「自覚」がとても大事です。「自覚」とは自分がどんなブロックを持っているかを認識すること。認識すれば8割は解決しているといえます。認識することで、初めて、どうしたいかを選ぶことができるからです。自覚するだけで腑に落ちて、ブロックが外れるというケースも多いです。
さて、ではここからは、「今後はこのルールを変えたい」と思った場合にはどうするか…というお話をさせていただきますが、長くなりますので、それはまた次の記事でご案内いたします。
お読みくださって、ありがとうございました(*^^*)
次の記事はこちら:内観ってどうやるの?②~「負担のかかる繋がり方を書き換える」~
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