スピリチュアルがお好きな方の中には、「自分の前世に興味がある」という方は多いと思います。前世を知るためには、霊能者などに見てもらったり、催眠療法などを利用してみたり、あるいは自分でチャネリングなどを身につけて調べる、などの方法があります。
この記事では、「前世とは何なのか」「どういう特性があるのか」「どんな風に扱っていくのがいいのか」ということを、私個人の視点からお伝えしていきたいと思います。
前世とは何か
そもそも人間とは、「本来はエネルギー体であるけれども、『地球でしかできない経験や学びを得たい!』という目的のため、かりそめに人間としての生活を送っている」というような状態です(注:詳しくは「用語の説明」の「ハイヤーセルフ」の項をご参照ください)。イメージとしては『勉強のために、一時的に地球に滞在している留学生』というような感じで捉えていただくといいかもしれませんね。
地球での学びは「一度の人生」だけでは足りないことが多く、何度も生まれては死んで・・・という繰り返しをする例が多いです。この「生まれては死んで」の繰り返しを『転生』と言います。
『前世(過去世)』とは「何度も転生するうち、『今の人間としての人生』よりも前に経験した人生」のことを言います。また、今の自分が死んだ後の人生も存在し、そちらのほうは「未来世」と言います。
ちなみに、前世とは人間に限らないようです。人によっては、動物や無生物(鉱石など)であったり、精霊やガイドスピリットなどの「エネルギー体」である場合もあります。
前世から受ける影響
人間は、かつて前世で経験していたことを、無意識に引き継ぎながら生きています。主に引き継ぐものは「能力・知識』『記憶』『トラウマ』といったところが中心です。
少し例を挙げていきますと・・・
『能力・知識』については、前世で「医師」をしていたという方は、今世では「専門的に勉強などをしていないはずなのに、やたらと健康の知識に興味があり、薬や治療法などに詳しい」というようなことがあったりします。
『記憶』に関しては、前世で暮らしていた地域などに訪れてみると、「見たことのない景色なのに懐かしく感じる」ことや「その知識や風土に魅入られ、頻繫に訪れるようになる」ということもあったりします。また、前世で深いつながりのあった人などは、今世で初めて会ったときにも「初対面のような気がしない」「会ったその日から打ち解けられた」「一緒にいるととても落ち着く」と言うようなことが起こったりします。
そして、『トラウマ』。これに関しては・・・前世で「溺れて死んだ」経験がある方は、今世でも「水が怖い」と言うことが起こったり、前世で「奴隷として働いていた」経験がある方は、今世でも「自分より立場の強いものに逆らうことが異常に恐ろしい」と言うことがある・・・というような感じでしょうか。
人によっては不思議に思えるかもしれませんね。ですが、前世とは「自分の魂が過去に経験した情報」と言う意味で考えると「自分が幼い頃に経験したこと」とほとんど同一です。たまたま「記憶していない」とか「途中に死を挟んでいる」から不思議に思えますが、姿かたちは違っても結局は連続した「同じ自分」なのです。
「前世」の情報は信用できない!?
ここからは少し込み入った説明になりますが・・・実は「前世」は、書き換えが可能な情報です。
前世は「既に終わった過去の情報」です。これは、言い換えると「今この瞬間の自分から観測した『情報のひとつ』に過ぎない」ということです。スピリチュアル情報全般に言えることですが、実は「今この瞬間、物事を観測している主体である自分」以外に世の中には実体のあるものはありません。そして、観測される世界は「観測している主体の変化」に伴って簡単に変わるものなのです。
例えば「人間なんか信用できない」と思って生きている人がいるとします。その人は、観測する主体である自分自身に「人間=信用できない」というフィルターがかかっているため、信用できない人ばかりがその人の世界に登場したり、他の人の振る舞いが必要以上に「信用できないように」見えたりするのですね。しかしあるときその人が、「案外人間も捨てたものじゃないな」と思うようになったとします。そうなると、その人の世界には「優しい人間」「いざと言うときに助けてくれる人間」が現れだしたりします。そして、過去を振り返ったときに「信用できないと思っていたけど、あの時気づかなかっただけで、実は優しい人も混じっていた」ということに気がついたりすることがあるのです。
そうなると、「人=信用できない」という情報が、過去に遡って「人=中には優しい人もいる」に上書きされますよね。
不思議に思えるかもしれませんが、エネルギーの情報と言うのは時間的な拘束を受けません。上書きされると「最初からそうだった」ということになるのです。そのような仕組みから、「現在の自分の状況によっての過去が塗り変わる」ということが起こるのです。
また、前世が変わるもうひとつの例として、「実際は違うのに自分はそう思い込んでいる」と言うこともあります。
例えば「小さい頃の話を皆でしたときに、周囲と異なる記憶を持っている人がいた」という経験はありませんか?例えば、ある人が「家族みんなで遊びに行った時、自分だけ忘れられて、置いて帰られた」という記憶があるのに、他の家族は「そんなことはなく、間違いなく全員で帰った」と記憶している、いうようなことです。これは前世の記憶なんかでも非常によくあることです。「人は、事実や体験を記憶するとき、無意識に自分で作り変えてしまうことがある」のですね。
(※とはいえ、この場合「何が事実として正しいか」と言うことはさほど重要ではありません。「その人がそうされたと思い込んでいる」ということは「その人にとっては実体験と同じ意味を持っている」と言うことが言えます。例えば「前世で迫害された」という記憶がある人は、それが事実かどうかは関係なく「迫害されたことによる影響」だけは間違いなく生じているのです)
・・・そういうわけで、前世のことについて「間違いない、こうに違いない!」と思っても、その時の自分の考え方によって見え方が変わっていったりします。また、トラウマを癒たあとは「全然違う前世」になっていたりします。そして、「こうに違いない」と思っていた前世が実は「事実と全く異なる」ということもあるというわけです。なんだか思ったより信用できないな・・・と思いませんか?(笑)
そういうわけで前世(に限らずエネルギーの情報全般)と言うのは「固定でなく、非常に流動的なもの」なのです。
前世を知るよりも大切なこと
そういうわけで、前世の情報を扱う中で意識していただきたいのは、「必要以上に前世の情報に縛られないこと」です。
あまりに前世に捉われすぎると、そればかり気になって今世に集中できなくなったりする場合があります。また、あえて強い言い方をすれば「前世を言い訳に使って、現状を変える努力をしない」と言うことに繋がる場合もあります。
前世はすでに「終わったこと」であり「今起きていること」ではありません。そして、先に述べたように「流動的な、不確かなもの」なのです。それにいつまでも縛られて前に進めないのでは、前世から持ち越した意味がありません。前世から情報を持ち越すのは「それで苦しむ」ためではなく「いつかは開放する」ためであるからです。そう言うわけで、前世は「楽しく今を生きるため」に上手に使っていただきたいな、と個人的には思っている次第です。
・・・というわけで、当サロンでは、「トラウマ・カルマ・ブロック・思念・その他もろもろの妨げになっているエネルギー」の開放をお手伝いをさせていただいています。今世のものはもちろん、必要に応じて過去世、ハイヤーセルフ、ガイドさんのものまで、どーんと対応しております。「開放したいけど一人じゃ難しそう、できるかな・・・」と言うときは、どうぞサロンまで遊びにいらしてくださいね(*´v`)