内観ってどうやるの?③~お母さんは「理由」の砦~

こんにちは、神代です(*^^*)

それでは今回も「内観ってどうやるの?」の解説記事です。

①に続いて、②の「理由になってくれている」という場合の解説をします。

 

それでは行ってみましょう(*^^*)

 

②実はこれをされることでメリットを得ている:

・これを何かの理由にしている
・この問題にかまけて都合の悪いことから目をそらしている
・この体験そのものを実は楽しんでいる、
・必要な学びとして進んで経験している

 

②については、この文章を読んだだけで結構ドキっとされる方も多いと思います。

この場合について最も多いのは「自分の本当にやるべきことに向き合う心の準備ができていないから、あえて『邪魔をしてもらっている』」というパターンです。

あるいは、『母親に応援してもらって100%の状況が整っているときに挑戦してもし失敗したら、自分の実力不足だということが明らかになってしまう。だけど、母親が邪魔してくれていたら、チャレンジしない理由にできるし、チャレンジして失敗しても、自分の実力が出せなかったという理由にできる』という思いが無意識から出てくる方も多いです。

これをお伝えすると、「自分はなんてずるいんだ…」と恥じ入るクライアントさんもいらっしゃるのですが、恥ずかしがる必要はありません。なぜなら「人間とはとにかく自分と向き合うのが恐ろしい生き物で、言い訳を作る天才」だから。それは人柄とは関係なく、本能の部分であると言っていいと私は感じています。

そして、相手であるお母さんも、喜んでその役を引き受けてくれている部分があるので、誰も辛い思いはしていないのです。

ですから「私は偉そうなことを言って、実はお母さんのせいにしていたんだ…」などと落ち込む必要はなく「そうか、今まで気づかなかったけどお母さんに守ってもらってたんだ!ありがとう!」くらいの感覚で捉えるといいと思います。

あなたがずるいのは、あなたのせいではない

さて、少し話が脱線しますが、ここで大切な話をします。

自分と向き合っていると、自分のずるさや弱さがたくさん出てきますが、どうかそれを自分の人柄のせいにして克服しようとしないでいただきたいのです。

多くの方のブロック解除に臨席していて思うのは、『人は、本能的な恐怖や逃げやずるさを、自分の人格のせいにしすぎる傾向がある』ということ。でも私はそれはあまり生産的でないと思っています。

なぜなら、それを自分の人柄や根性のあるなしのせいにしてしまうと「ずるいことを考えてはいけない、恐怖を感じてはいけない」と自分の感情を抑圧し、そんな考えを見つけるたびに、自分を責めてしまうでしょう。

しかし、私に言わせれば、ずるいことや不安も感じるのが人間という生き物の『デフォルト設定』なのです。なぜなら、ずるさや不安はおそらく、生存確率を上げるための動物としての本能であるからです。

ですから、「自分はいけない」「この性格を直さなければいけない」とやみくもに追い込むよりは、

『自分は人間なんだから、不安にもなるしズルくもなる。そして、自分の場合はさらに、こんな風にすぐ考える癖がある』というように特性を理解して、不安やずるさをしっかり補えるように対策を立てておくこと。

それが自分との「負担のない付き合い方」ではないかと感じています。また、自分の弱さとそのように共存することで、他者のずるさや弱さも許せるようになっていくはずです。

これからどうする?

さて、話は戻りまして、②に関して「こんな理由になってもらっていた」ということが明らかになったら、「これからどうしたいか」を考えてみます。

ポイントは「守ってもらってたんだ、じゃあすぐに卒業しなくちゃ!」と無理に考えないこと。人には適切なタイミングがありますから、早くに行動できることが必ずしもいいとは限りません。

周囲の理由でなく自分がどうしたいかをしっかり見つめ、「お母さんを言い訳にするのをやめて、勇気を出してやりたいことをやる」のか、それとも「今はまだ準備ができていないから、もう少しこの状況でいることを自分に許す」のか。それを自分の責任で決めていただくといいでしょう。

ネガティブ体験も娯楽のうち

また、そのほかの理由のうち「この体験そのものを楽しんでいる」というものにも解説を加えておきます。

意外に思われるかもしれませんが、人間は「お互い好きなのにうまくいかない」という葛藤のような体験を無意識に好む傾向があると私は感じています。

顕在意識では「こんなの嫌だ、愛と喜びでつながりたい」と思っているつもりでも、潜在的には「この縛りあいがたまらなく楽しい!」と思っていることも多いもの。実は、自己愛の低さや、誰かに傷つけられる経験も、このように潜在的に喜びを感じて経験しているという場合があるのです。

イメージとしては、「ドロドロの昼ドラが大好き」「愛し合っている二人がすれ違いまくるマンガ好き」という方がいたりしますが、あの感覚に近いのではないかなと思います。『お互いに本当は大好き同士だと信じているからこそできる、ある種のじゃれあい』というか、ある種の『趣味嗜好』の一つ、と考えるといいかもしれません。

これに関しても、外すかどうかは自分で決めていただいています。それが楽しくてまだ遊んでいたいのなら好きなだけ遊び続ければいいし(結局は愛されているし、しかも相手も合意の上で楽しんでいるのです)、新しい遊びに移行したければそうすればいいだけの話です。

手放すと決めたら

なお、「もう手放す」と決断した場合は、「今までありがとう」という気持ちで手放し、外れたブロックをしっかりと固定するため、さっそく行動に移してもらいます。

手っ取り早いのがSNSで「これからこれをします」という宣言や、やりたいことに関する行動を進めることです。また、お母さんに対して直接何かを伝えてみるのもいいでしょう。このように「現実に行動を起こす」とリバウンドなく変わっていきやすいです。

また「今は変わらない」の場合についても、強制ではないですが、気が向くのなら、お母さんに可能な範囲で思いを伝えたり、一緒に過ごす時間などを持ってみることをお勧めしています。すると、今までとは見え方が変わって、新しい気付きが得られたりすることも多いですよ。

また、ブロックは解除しなくても、このように理解を深めるだけで、自分の中の「据わり」が非常によくなり、精神的な安定につながりますから、モヤモヤがあるときは一度掘り下げてみるだけでも違ってきますよ。

さて、③に関する解説はまた次回に続きます(^^♪

 

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