内観ってどうやるの?④~関係性のループ~

【2021.12/23追記:メニュー『内観』は、『ジブン満タンメソッド』に名前が変更になりました】

こんにちは、神代です(*^^*)

それでは今回も「内観ってどうやるの?」の解説記事です。

 

それでは行ってみましょう(*^^*)

 

③相手が自分の鏡になってくれている:
「自分が誰かに同じことをしている」ことを実演してみせてくれている

③に関しては、母親や配偶者などの重要人物よりは、むしろあまり深いかかわりでない人から受けることが多い気づきです。

実はエネルギーの世界では、必ずどのエネルギーも「循環」しています。自分が誰かにしたことは必ず自分に戻ってくるのです。そのルールで考えると、「人に過剰な干渉を受けている」ということは「自分が人に干渉している」ということに他ならないのですね。

ですから、相手がその役をやってくれることで「あなたもほかの人にこんな振る舞いをしていて、ほかの人は今のあなたと同じように感じている」ということや、あるいは、「あなたがあなた自身に対して過干渉(自分のやりたいことをあれこれジャッジして、抑えつけている状態)」ということを知らせてくれている場合があるのです。

上下がない関係になるために

しかし、このお話をすると、クライアントさんによっては「納得がいかない」と教えてくださる方もいます。というのも「例えば仮に自分が干渉しているとしても、それはそもそも母親からそうやって育てられたからで、母親のせいではないのか」という気持ちになるようです。

しかし、内観をする場合はそれでも「自分がそれを母親に求めて、そのように育ててもらった」という考えを取ります。

なぜそうしなければならないのかというと、「起点が自分以外だと、今の自分の状況がその人のせいになってしまう」からです。これでは自分の人生を「自分の責任」としてとらえなおすことができないのです。

人のせいにすることがいけないわけではありません。しかし「起点が自分以外」の前提で内観を行ってしまうと、どうしても関係に上下ができてしまうため、適切な手放しには至らないのです。ですから、「自分が悪い」という捉えかたではなく、数学の証明のつもりで、『この前提を仮置きしてみようか』という感覚で捉えるとよいでしょう。

ここでもう少し細かい解説をさせてください。

例えば、人はつい自分にできた出来事を腑に落とそうとするとき、「あの人なりに頑張っていたんだし、まあ起こったことはしょうがない」というように“大人”のような立場を取ろうとすることがあります。しかし、これは実は適切な「受け入れ」ではありません。

なぜかというと、「自分のほうが我慢してあげた、合わせてあげた、許してあげた」というように、『受け入れてあげた自分のほうが上で相手は下(あるいはその逆で、相手が上なので、下の自分が従わざるを得なかった)』という形で『関係に上下』ができているからです。

上下がある状態だと、自分が上の時は「してもらって当たり前」、下の時は「自分が尽くして当たり前」という前提ができますので、スムーズに愛情を受け取りあうことができません。

正しい形で手放しが行われると、いずれの人とも対等であるという感覚が得られます。どちらにとっても完璧に必要で、合意の上で行われていたということが腑に落ちるのです。そのためには一度「起点は自分」という前提を置く必要があるのです。

(注:どうしてもその前提が受け入れられなければ一度、「相手に何かしてもらったとは絶対に思いたくない」というネガティブ感情の感じきりを先に行うといいでしょう。

また、それもしたくない場合やうまくできない場合は、そもそも内観をしたいのか、ということを自分の中で問い直してみてください)

自分が誰かに同じことをしていないか

さて、ここで話を戻します。

ということで、自分がネガティブな思いや体験をした場合は一度「同じようなことを人や自分にしていないか」ということを振り返ってみるといいでしょう。

また、見落としがちですが、自分は干渉されていると思っているけれど、当事者(この場合はお母さん)からみると「あなたのほうが過干渉に見える」という、相互干渉になっている、という場合もあります。

また、単に「過干渉」という部分ではなくて「相手も求めているけれど、やりすぎている」「踏み込み過ぎて相手に煙たがられている」「相手のプライベートを何かの部分で侵害している」というような『構造的な一致』がみられることもありますので、広くとらえてみてください。

ただ、この部分の見つめ方はコツがいるので、少し難しいです。あまり厳密に考えすぎず、「同じことを人にやってるかもな」「周りの人に同じような気持ちを味合わせてるのかもな」くらいの感覚で、考えてみてください。やりすぎると必要以上に自分を責めたりと、内観の初心者の方には少し難しい部分があるので、ピンとこなければこの部分はあまり深追いしなくて構いません。

もしも思い当たることがあったなら、「自分がそれをやっているから、それが自分に返ってきているんだ」という仕組みをまず理解しましょう。その場合も自分を責める必要は全くありません。例えば、あなたが誰かに干渉していたとしても、それは相手にとって「誰かに干渉されることでしか得られない学びが必要だったから起きている」というだけなのです。

ですから、必要以上に責任を負うことなく、『これからはどうしたいか』を考えてください。

能力セーブのためのブロック

また、ここから少し難しい話になりますが…

このような『ループ構造(親しい人たちの間で、同じことを繰り返している)』がある場合、ブロックの内容はあまり重要ではないことも多いです。

というのも、このブロックは何か特定の恐れから身を守るというよりは、この構造により大量にエネルギーを浪費することそのものが狙いの『能力セーブのための装置』であることがあるのです。

このようなループや繰り返しのあるブロックは、持っているだけでかなりエネルギーを食うので、その分自分のエネルギーの『浪費』になります。浪費すればその分、自分の能力がフルに使えなくなります。

したがってこのような構造的なブロックは「自分が能力を発揮することが怖いので、理由をつけてエネルギーの奪い合いをして、エネルギーをわざと足りなくする」ということそのものが目的の場合があるのです。

しかし、逆に言うと、このブロックに行きあたっているという事実自体が「能力を今以上に解放しようとしている証」であると言えます。ですから、これから成長に差し掛かっているのであれば、不要なものが洗い出されてきたのだ、という感覚をもって解除に臨むとよいでしょう。

過干渉しあうループの手放し方

そのうえで、過干渉のループを断ち切りたいと考えた場合は、まずは自分が「人に干渉したい」という気持ちを強く持っていることを認めてみましょう。

こんなもの持っててはいけないと否定するのではなくて、「そういう気持ちになるよね、わかるよ」という感覚で肯定します。

そのうえで「干渉したい」「人の問題を自分が引き受けたい」という気持ちをジャッジせずに、一度感じ切ってみましょう。

(感じ切りの方法は、古い記事ですがこちらの過去記事を参照してください→許したいならまずは怒ろう~感情を開放するワーク~

そのうえで、可能な場合はどうして干渉したいのか、自分は何を求めていたのかを掘り下げてみましょう。「自分を見てほしい」のかもしれませんし「相手が失敗するところを視たくない、相手の失敗は自分のミスである気がする」のかもしれません。

そこで出てきた理由は多くの場合、母親が自分に対して過干渉をする理由とも一致していますので、それも参考にしてみてください。

ある程度感情の整理がついたら、そのうえで、現実世界でも「自分が人に干渉しすぎないよう」に徹底することから始めてください。「これは相手のことだから」という気持ちで、手を出さないよう徹底します。そうすると、誰かが干渉してきた場合もしっかりNOを言い、相手の干渉を引き受けないことを心がけましょう。

          *

さて、ことのほか長い続き記事になりましたが、参考になりましたでしょうか。

内観とは奥深いもの。まだまだ説明しきれないところがたくさんありますが、どなたかのご参考になれば幸いです。

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